俺の「もったいない」

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マネージャーが僕のブログを「つまらない」と言う。「酔っ払った勢いで書くと言っときながらまじめな話ばかりじゃないか」と。確かにその通りと神妙に反省した。それで、今回は思い切りどうでもいい話を書こうと思う。「もったいない」について。
僕の行動の動機は、その大半を「もったいない」が占めている気がする。これだけ「もったいない」に支配されてる男も珍しいんじゃないだろうか。
先日、m-floのVERBALさん主宰のイベントで「ageHa」に行って来た。そこのVIPルームでクライアントと打合せがてら飲むのが目的だったんだけど、クラブに来て踊らないのは「もったいない」。ということで、VERBALさん、クライアントと乾杯を終えてすぐ踊りに行った。もしかしたら20年ぶりぐらいかもしれない。よし今夜はもったいなくなかったぞと満足したものの、後で考えると、女の子に声かけなかったなあ。もしかするとすごく「もったいない」ことだったかもしれない…と悩む。
1ヶ月前、陰嚢水腫の手術中、麻酔医の先生が声をかけてきた。「大丈夫ですか、緊張してませんか?」と。「いや、別に…どうして?」と聞き返すと、「緊張で手術に耐えられないという方もいらっしゃるんで、そういう場合はお薬を打つこともできますから」と言う。「それって睡眠薬ですか」「いや、意識が少しポワンとするんです」「必要ないと思います」「そうですか」。麻酔医は去って行った。僕はその時、なんだかすごく「もったいない」ことをした気になって、「先生、先生」と呼び戻した。「どうしました」「その薬、打ってほしいんですけど」「えっなんでですか」「そのポワンとするのが面白そうだなと思って」「そういう理由ではダメですよ」と今度は憤然と去って行ってしまった。今でもあのポワンがもったいなかったと悔やんでいる。
数年前から宇宙旅行に申し込んでいるのも、宇宙に行くチャンスがあるのにこの眼で見ないなんて「もったいない」!と思ったから。人生の全てについて、何でもやってみないと「もったいない」と思っている。そもそも結婚して子供をつくったのも、子供のいる結婚生活を経験しないなんて「もったいない」という気持ちがあったからかもしれない。
トイレに行くのも極力我慢する。もよおしてすぐにするなんて「もったいない」。大便する時のあのほーっとする気持ちよさは、直前どれだけこらえたかに比例する。白状すると、少し失敗することがある。パンツを洗う妻がそれに気づいているかどうかはわからない。そういえば今日はクリスマスイブだ。罪滅ぼしに何か買おうか。