おごれよ。

Share Button

はあちゅうという人のブログが炎上しているらしい。女性がひと月に化粧に使う金額を計算するとこんなになるんだと、そういう内容。ハッキリとは明言していないが、だから男は女におごって当然、というニュアンスに腹を立てた人が多かったということのようだ。
「ハァ?」って感じである。なぜそんなことで炎上するのか、自分にはまるっきりわからない。だって、男が女におごるなんて当然じゃあないの。ていうか、それは本能的行為だと思うぞ。
この世のあらゆる生物には「自分の遺伝子を残そう」という本能が組み込まれている。正確に言えば、「自分の遺伝子なんか残さなくていい」という生物は滅び 去って、「残したい」という本能バリバリの連中だけが現在も生き抜いて来ているわけだ。そして、残すための戦略は同じ生物のオスとメスでも異なっている。 人間の場合、「男 はなんで浮気するの」「女って怖いよな」などと、男女は永遠に理解し合えないものとなっているが、それはこの戦略の違いが根っこにある。
人間の女性はどんなにがんばっても100人の子どもを産むことは難しい。魚みたいにバンバン卵を産んで、そのうちちょっと生き残ればしめたもの、という戦 略は採れない。少数の子どもをしっかり育てないといけない。人間の子どもは生みっぱなしだと死んでしまう。だから女性は本能的に健康な遺伝子を持ってい て、自分たちを養ってくれそうな男性を必死で選ぶ。見極めようとする。つまりイケメンでやさしい男と結婚したいのは本能による。
男の方はどうか。男は女性と違って「魚戦略」が可能だ。とっかえひっかえセックスしていれば、いくらだって遺伝子を残すことができる。理屈の上ではだけ ど。人間 の本能は原始時代に培われているわけだけども、その当時は当然結婚などもなく、乱交社会だ。女性は自分の子どもが自分の遺伝子を宿していると確信できる が、男はそうはいかない。その子が自分の子かどうかわからない。自分の遺伝子を残す確率を上げるためにはやりまくるしかなかった。男がそもそも浮気性なの はこの時代の名残だ。しかし、だからといってやりまくるだけでは子どもは死んでしまう。養わなければならない。男はそのジレンマを常に抱えている。家庭 を大事にしながらも外で遊びたい、ほとんどの男はそういう矛盾した本能に苦しんでいる。どっちに傾くかは個体差だ。現代ではその本能の受け皿として風俗店というものがあったりする。
話を戻すと、そういうこともあって、選ぶのは常に女性の方なのだ。これは人間に限らない。ライオンのたてがみは健康をアピールしてメスに選んでもらうため の もの。そう考えるとちょっと情けない。鳥の歌声もそう。男はばらまく、女は選ぶ。心理学の実験でも、男は魅力的な女性にホイホイついていくが、女は身が固 い傾向のあることがデータとして 出ている。だから、男は選ばれるような行動をしないといけない。たとえばスポーツ。運動能力の高さは健康な遺伝子を持っていることの証明だ。だから 女性はスポーツマンに惹かれる。そして、気っぷの良さ。ケチな男はモテない。いいよいいよと奢る男の方が圧倒的にモテる。それは、こいつなら自分と自分の 子どもに資源を持ってきてくれそうだと本能が教えるからだ。
一つ疑問が残るのは、では、なぜ人間の女性は着飾るのか。木嶋被告などを見る限り、男は女性の容姿など本当はどうでもいいのではないのか、という気にもなる。なら化 粧に毎月何万円も使うなんてじつは無駄なんじゃないのか。まあ、もちろん男の方も全く相手を選ばないってわけじゃない。自分が養うにふさわしい女性かどう かぐらいは気 にしている。本能的には若い女性を好む。その方が自分の子どもにとって有利だから。社会が成熟するにつれ晩婚になっているが、本能は若さを求める。だから 女性は化粧をする。化粧とは、若く見せるための技術だ。透明感があって弾力性のある肌は子どもの肌ということだ。そしてもうひとつそこに意味があるとする ならば、化 粧にお金をかけるのは女性の巧妙な策略かもしれない。男に安易に「ワリカン」と言わせないための。これで奢ってくれないような男はふるいに落としてやろう という、ケチ男発券器なのではないか。さすがにそれは考え過ぎか。
現代はストレスフルな社会だが、それはあまりにも人間が頭でっかちになりすぎて、本能に逆らう生活を強いられているからじゃないかと僕は思う。女性に奢る のは、 そんなに嫌なものだろうか?おれは女になど奢らんぞ!と言っている人はそれでいいだろう。でも、いい女が回ってくる確率は低いと思う。女性にモテたいのな ら、しのごの言わずにバーンと奢って、気っぷの良さを見せることをお勧めしたい。
ちなみにヒモやホストなど女性が男性に貢ぐ関係も存在するが、これはある種の執着心のなせる技。負け込むほどギャンブルにのめり込む心理に近い。だからこの関係がハッピーエンドに至る例はほぼ聞かない。